悪魔

『ホテルルワンダ』『ゆきゆきて神軍』二日で二本見た。
「それなりに」衝撃的な内容だった。
ただ、僕にとっては何の変哲もないアニメと等価だった。
むしろ、「喰霊零」「インデックス」とかのほうが衝撃的だったかもしれない。
何が言いたいかっていうと、僕は「共感」する力に欠けているってことだ。
人種が違えど、ホテルルワンダのような映像を見せられたら何かしら心に衝撃がくるだろう。
過去の話だといえど、同じ日本人が追いつめられて仲間を食べる、という経験を告白しているのを目の当りにしたら、戦争とか自分に対する見かたに変革が生じるだろう。
僕は生じないのだ。
キリスト教でも、憲法や国家のもとになったルソーの「一般意思」でも共感は人間に必要なものだと書いてあるらしい。(後者は動物と人間を分けるもの、とまで書いてある。)
だとすると、この感覚にかけている僕は悪魔か何かだ。
いつも他人と自分を比較して、嫉妬して、拗ねる。
たびたびこういう感覚に陥ることも加えて考えると、本当に僕は醜い。
だからと言って自殺とか考えているわけではない。そんなものは俺の本能が欲していないし、理性も求めていない。
おそらく天命まで生きるだろう。問題はその生き方だ。
今の世の中、そういうやつも更生することなく生きていける。だからといってそのような堕落はしたくない。そう教育されて社会化した僕は言っている気がする。
どこかでほそぼそと暮らすのがいいのかもしれない。

そう考えてみた。